Lightning Over Nagoya は、完璧な稲妻を撮るべく、約 2 年間の歳月を掛けて創った作品 です。通常、私は肖像とナイトライフの撮影を専門に行っていますが、この風変わりな企画 は、郷愁を感じていたある日突然思いつきました。
 
アメリカのインディアナポリスでは、多くの激しい雷雨を見て育ちました。春には、雷雨は
頻繁に起こるごく普通の出来事で、そう特別なことでもありません。しかし日本に来てしば
らく経ち、雷が起こす興奮とその美しさを待ち焦がれるようになりました。そしてある日、 一度もきちんと写真に収めたことがなかったことに気付き、この企画を思い立ちました。
 
この企画への思いを強くさせたのは、どのように稲妻を肖像写真と風景写真の架け橋に見
えるようにするかということです。私は人の表情を撮ることが好きです。瞬間的なものだか
らです。ほんの瞬間の怒り、愛、欲望、喜び。私にとって街に落ちる雷光を捉えるのは、風
景写真の撮影と同じように思えました。爆発の瞬間のある風景…さもなければ暗いだけの 風景の写真と。
 
最初の撮影は、どのロケーションから撮りたいかもよく分からないまま、少しタイミングも
遅く、器具も少し多すぎるような状況で取り掛かっていました。しかし最終的に、この写真 のロケーション(名古屋駅と亀島駅間の線路上を西方に臨む景色)、構成、焦点距離、その他 細かなこと全てを掴みました。あとはベストな位置と時間、自分が撮影に行ける距離で稲妻 が発生するのを待つのみとなりました。その後 2 年間に挑んだ数え切れないほどの撮影か ら、今年の 6 月 2 日午前 1 時頃まで話は進みます。その日自宅にいると、突然とてつもな く大きな雷鳴が轟き、体が突き動かされました。窓から外を見ると、稲妻の明るさで夜が真
昼のようになっています。家の中を駆け回り、カメラ、レンズ、リモートシャッター、おも
りを付けた三脚、ジャケット、タオルを掴みました。もうどこに行くべきか、何をすべきか
分かっていました。何度も繰り返した動作のおかげで、準備に時間はかかりませんでした。 激しい雨風からレンズを守ろうと、25 秒ごとの露出のたびにレンズを拭いて乾かしました。 当初、稲妻は間違いなく上手く撮れると思いましたが、1 時間も嵐の中で撮影していると、 何も写らなかった前回と結局は同じ結果になるのではないかと不安になりました。もうい
っそ撮影を終わりにして建物の中に戻ろうかとも思いましたが、それまでの撮影から学ん だこともあり(片付けた後に大きな稲妻が発生して、ただそれを見るに留まってしまった経 験)、もう少し長く撮り続けることにしました。そしてしばらく経ち、おきまりのフラスト レーションがまたふつふつと湧き出してきた時、遠隔でもう一度シャッターを切りました -BOOM-美しい稲妻が地平線に向かって走りました。

成功したのです。


‘Lightning Over Nagoya’ は、準賞を受賞した 2017 CENTRAL Photo Exhibition で現在 展示中です。プリントは、大型 A1サイズに額装された一枚のみ入手可能です。12 月 3 日 (日曜日)までは Central Gallery に展示され、入札で最高額を提示して下さった方に作品を 発送します。
 
入札ご希望の方は、フォームに‘Lightning’とタイトルを入れ、提示額と送付先をメッセ ージボックスにご記入ください (海外発送も可能)。   落札された方には、後日詳細をご連絡致します。 ご覧頂き、ありがとうございました。

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